Nurse-Man

男看護師のつぶやき

インシデント共有

インシデント

 

インシデントの共有では、僕の勤務先のものと他施設からのものをランダムに送ります。

 

【インシデントのジャンル】

・SBドレーン抜去

 

〈インシデント内容〉

・右TKAの手術をした患者。帰室後せん妄になり体動が激しいため拘束着と離床センサーを開始した。ドレーンはベッド柵右側に引っ掛けた。帰室30分後のバイタル測定のため訪室すると、患者は左側臥位になっておりドレーンが抜けていた。

 

〈挙げられた改善策〉

・頻回な訪室

 

術後せん妄よくありますね。高齢な方はなりやすい傾向にあります。

 

拘束着はルート類の抜去防止、オムツいじり防止などで用いられます。裾を伸ばさないと意味がないので伸ばして使用することになりますが、そうするとベッド柵に結えたドレーン類のルートの遊び部分が短くなり抜去リスクは上がってしまいます。今回のように横を向いただけでテンションがかかって抜去に至るケースもあります。

 

そこで、今回ドレーンに圧がかかっていたかどうかは定かではありませんが、もし圧がかかっていた場合はベッド柵に結えて管理するのではなく、ベッド上に置いちゃうという方法がいいです。本来留置部より低い位置で管理をするのが基本ですが、圧がかかっているのなら平置きでも吸引はされますし、ベッド上ならルートの遊び部分を長く確保できます。抜去されるよりよっぽどいいです。

 

自然圧だった場合は難しいですが、加圧指示のある患者がせん妄になってしまった時、思い出して実践してみてください。